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愛知トリエンナーレ 見てある記②

愛知トリエンナーレ、みてある記②(作品の良しあしの順番ではないので念のため)

「アレハンドロ・ホドロフスキーのサイコマジック」
直訳すると「精神・霊魂に関する魔術」おどろおどろしいことこの上ないけど、そのまんまのネーミング。これが「アート」なのか?が最初の印象。

作品としては、アーテストで作品の名前になっているアレハンドロ・ホドロフスキーがサイコマジックを繰り広げている映像と、その参加者が後日アレハンドロ・ホドロフスキーにあてて書いた手紙の展示(同じものが冊子として持ち帰り自由で提供されている)。

「彼のもとを訪れる相談者に『処方箋』として悩みの根源である事象に、相談者自身で行動を起こすことを促しており、その対価として「相談した内容と与えられた処方箋、そして処方箋を実践した結果どうなったかを、作家へ宛てた手紙で記す」ということを求めます」

映像は、言葉に語弊があったら申し訳ないが「新興宗教の儀式」のように「しか」見えない。あるいは、一時期はやった「自己実現セミナー」の講習会か。教祖様にあたるホドロフスキーが様々な声掛けやアクションで参加者を「あやつっている」風景のようにしか見えない。

しかし、提供された冊子をしみじみ読んでみると印象がかわっていく。ホドロフスキーが求めているのは「手紙を書くこと」のみ。献金したり人間関係を捨てさせられたりは全くなく、「儀式」に参加後行動することを求められた参加者が、何年後でもいい、ホドロフスキーへ、行動の結果どうなったかを手紙にしたためる、ことだけが要求されている。

ある手紙、病に悩んでいた参加者。疑いつつも「儀式」に参加し、行動を起こし、自分を深く見つめる‥‥結果として、病は治ってはいない(ここ大事)が、気にしないで生きていくことを決断する、ここに至った「サイコ=精神・霊魂」の道筋が本人によって綴られている。

初めて越後妻有の芸術祭を見たときに、行く前後で自分の価値観がガラッと変わってしまったのを、とても印象的に覚えている、アートってすごい、と。

これも、そういう意味からいうと「アート作品」であるのか!?

すごいとは思うが、心の奥底がぞわぞわと落ち着かないのも同時に感じた。これがアート作品であり、変な宗教とは違って安全であったとしても、そこに立ち入るには相当な勇気というか覚悟が要る…。

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