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ゴールデンスランバー

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映画見てきました。伊坂幸太郎は村上春樹や内田樹かもしれない、と思った。

映画のCMを見ている限りは、ミステリーとかサスペンス風(なんだか古い言葉だなぁ)。でも著者が書きたかったことってそんなハラハラどきどきのストーリーではなくて、吉岡秀隆演ずる森田の台詞「イメージだよ、イメージ」とか、「信頼できるものは習慣」というそのことなんだろうと思う。

映画のCMは首相暗殺犯に仕立て上げられた男がどうなるか…つまりどう解決するんだろうって思わせるけど、中身は全くそちらではない方向にすすむんだね。ただ、この圧倒的な組織を思わせるものたちに、暗殺犯人に仕立て上げられるという話が、村上春樹のいう「システムと個人」「卵と壁」と同じものを描いているように思えた。

また、「信頼できるものは習慣」と言う言葉の背景に広がっているものは、内田樹がなんども語っている「身体性」ということに通じる。

映画を見た後、本も読んでみた。構成がいい。

ビートルズのアビーロード時代のエピソードが語られるけど、その辺は???リアルタイムで生きていた自分にはポールがばらばらのバンドをつなぎ止めようと~うんぬんは全く感じられなかったよなぁ。それって後からビートルズに触れた世代ならではの受け取り方のような気がする。ま、それでいいんだけどね、じっさいそういう年代のシチュエーションだし。

重力ピエロも言いたいことは「事件」とはまったく違うところで「シリアスなことほど軽く語る」というスタイルのことを伝えたかったのだと前に書いたけど、この映画で確信した。伊坂幸太郎=村上春樹=内田樹である!

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