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ポニョ

0823ponyo
宮崎駿の新作を帰省していた娘二人と見てきた。おもしろくない。

いったい何を言いたかったんだろう?絵は確かにきれいだった。色鉛筆の様な画面はとても美しく柔らかいタッチが心地よく感じる。一方、津波や波、それからこれは個人的な恐怖だけど、海の恐ろしさは見ていて何とも落ち着かないくらいよく表現されていると思う、だけど…。

宮崎さん、きっとこういう「絵」だけが描きたかったんだろうなぁと思った。筋なんてどうでもよかったのかも。もののけ姫以降、「訴えたい」テーマはもう出尽くしてしまった感があるもんなぁ。そういえば、ナウシカの頃から描きたいテーマってずっと一貫して同じだったもん。同じテーマにしてもその表し方筋立てが毎回違っておもしろかったんだけど、どうもハウルあたりからテーマや筋よりも絵に「力」が入っている感じがしてしょうがない。

ポニョが波の上を駆け回るシーンとか、いちばん描きたかった絵なんだろうな。絵そのものに描きたいことを凝縮して表現してあるんだろう、それくらいのこだわりが絵自体にあるんだろう、と思わざるをえない位の「あとは想像にお任せよストーリー」。

絵画のように見るアニメ、ってことかなぁ。一本一本の線を含め絵にすべてを表現しましたから、その絵から物語を読み取ってね、ってことだと思わないと。アニメの意味が変わるのかもしれないなぁ。

母親が説明役になっている気がする。どうせ筋を気にしないならあの母親もお邪魔なんじゃないかなぁ。わざわざ「不思議なことが起こるけど気にしない」なんて言わせなくてもいいのに、あれだけ筋なんか無視してるのに、唐突だもんなぁ。それが無ければ絵を描くための映画ってことで潔かったとも思えたんだけど、説明させちゃったところが…う~ん、後味よくないんだな。

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