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げいさい

 

美術家・会田誠さんをツイッターでフォローしているので、新刊が、しかもエッセーではなく小説だというので気になっていた。購入したものの、なかなか読み始められなくていたが、先週末あるドジを踏んで家でゆっくりする時間が増えたため一気読みした「げいさい」(右)

 

ブルーピリオド は以前読んでいたのが、会田誠さんはその漫画を知っていて、小説を書き終えるまで漫画を読まないでおいたんだって。

 

会田誠さんは文章がうまいという印象だったけど、小説かぁ…という感じの若干の不安を持ちつつ読んだけど、杞憂もいいところ。引き込まれてあっという間に読み終えちゃった。

 

最初元カノのパフォーマンスの場面描写がやたら長いんじゃん?とか思ってたけど、ちゃんと意味ある。後半の二浪することになる二次試験の絵のモチーフにいたる場面は読み応えある。自分にも経験があるエピソードが深くかかわっていたので、なおさらだった。そのせいでは自分は2か月で10キロ近く痩せてしまったんだった、とか思い出しつつ。

漫画でも同じような状況が描かれていて、書き終えるまで漫画を読まないと決めたのも頷ける。

 

話変わるけど、KingGnu ってバンドが彗星のように現れ「東京藝大出のメンバーが二人もいる」と話題になってた。その曲の歌詞を読んだり、メンバーの話すことを見聞きするときに、音楽と美術という別ジャンル藝大枠の人たちだけど、この藝大を目指すところで、同じような精神的なダメージ(ふさわしい言葉じゃないかも、なんていえばいいのかな?)を刻まれちゃうのね。「自分じゃないものになりたい」自分の周りに才能の塊がうようよいる状況の中でもがくと、ついてしまう傷なのかね。

 

音楽や漫画の世界に藝大出の人が多くあらわれるようになった、今そんな時代なんだなぁ。

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