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むかしむかし~映画の感想②

2002年ごろ書いていた映画の感想

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8人の女たち

主演・カトリーヌ・ドヌーブ他 2002年/ ベルリン国際映画祭銀熊賞(予告編はこちら
「金田一君!事件です」ってぇ、感じの状況設定。クリスマス・イヴ、大雪で外界から閉ざされた富豪の邸宅にその家にゆかりも因縁もありそうな8人の女がつどい、そこで一家の主が殺されているのを発見する。いったい犯人は誰か?

映画全盛期のオマージュというつくりは、美しくゴージャス。おもしろいのはミュージカル仕立で8人の女がそれぞれの生き方・キャラクターをを歌って踊って表現するところ。そして、8人の見事に違うキャラクターのすべてが私の中にも存在するとさえ感じる。

犯人は誰かは、まぁどうでも良くて、8人の女それぞれの秘密が暴かれていく過程がおもしろい。フェミニズムをちょびっとであれ、かじったものとしては、え~!!!って思って見ているんっすよ。どうしてこうもみんな「男」に振り回されてんだろうねぇ、ってさ。女同士のライバル意識や姑根性なんか捨てちゃえばぁ?振り回される男が問題なんだって気づかないかなぁ、って感じで。でも、ま、それも最後の最後に披露されるダンスで、こういうわけだったのねって納得しちゃう。

厳格なオールドミス役のイザベル・ユペールの歌が哀しい。彼女は別の出演映画「ピアニスト」でも共依存の母親からのがれられないオールドミスの役で、自らを絶望へ追い込む役を演じてあまりの痛々しさに泣けた。彼女の演じるオールドミスが、自分を縛っていたものに気づき、気づくことで解放されるとともに美しく変身していく姿に自分を重ねて見ちゃったりして・・・。

最後に、富豪の妹役、ファニー・アルダンに、私ぁ惚れました。鋭い美しさっていいなぁ。あんな目に見つめられたらどきどきするよねぇ ^_^; あこがれ?、憧れって「他者が持っているものを所有したいと欲すること」なんだってさ。私にああいう美しさがないので欲しがってるってぇことか・・・!

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