ホーム » others » むかしむかし~本の感想⑯

むかしむかし~本の感想⑯

2002年~2004年ごろに書いていた本の感想

*****

毎月新聞 / 佐藤雅彦 毎日新聞社 ¥1300 
子どもの頃から、なぜかうちで取ってたのは毎日新聞だった。結婚して感じた違和感のひとつ、新聞は朝日以外は読まないという夫だったこと。そんなことはどうでもいいんだけど…。毎日新聞に月一で連載だったものをまとめたもの。新聞コラムの書籍化なんてありふれているけど、これは連載中から目を引いた。なぜって、新聞の中に新聞があるんだもの。

ミニコミの新聞の体裁を取ったレイアウトのコラムが本当の新聞の中に、面として存在するって言うだけで、充分目を引くよねぇ。書いているのはCMフプランナーで名をはせた佐藤雅彦。名前を聞いてもピンと来ないかもしれませんが、例えば「だんご3兄弟」を書いた人、ポリンキーというスナック菓子のCMなんかは「あぁあれ」って思う人が多いんじゃないでしょうか。

新聞のコラムだから読みやすいのは当たり前だけど、例えば朝日のT声J語みたいな、知性と教養とついでに権威の匂いがプンプンする、「ははぁ~」ってひれ伏したくなるようなコラムではまったくない。CMプランナーという職業がなるほどと思える視点の転換があふれた、そういう意味で目からウロコの本。

実は友達宛に同じような新聞型の手紙を連載で送っていたことがあって、なんか自分のやり方も結構いいセンいってたんじゃないかなんて、これはちょっとうれしい自己満足だけど。買うこともないなって思ってはいたので、本屋で立ち読みしていた。立ち読み2回で充分読みきれちゃう分量なのでね。でも、視点のすばらしさがあふれていて、これはとっとくと、ネタ本に使えるかも、なんて不純な動機で手に入れた。なるほどなるほどの1時間になりますよ。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Scroll to Top