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容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

TVで「白夜行」が始まり、子どもたちが「面白い、次が楽しみ」という。

初回の特別版を休みのときに見た夫までが「面白そう」だって!普段ほとんどドラマなど見ないのに、いったいどこが良かったんだろうと首をかしげてしまう。長女はあまり、というよりほとんど本を読まなかったのが、このTVをきっかけに著者の他の本を高校の図書館で借りてくるなんて言い始めた。

東野圭吾の本は「秘密」「白夜行」など読んだが、どれも読後感が悪い。この人は人間を描かないのか、描けないのか、といったら後者じゃないかと思うほど。ミステリーに分類されるので、同じミステリーでも宮部みゆきの方がよっぽどいいと思っていた。特に白夜行は、使われる犯罪のおぞましさが際立っていて、読んでいて救いも何もない。こんな話いったいどうやってTV化するんだろうと思っていたら、犯罪の部分は上手く直されていた(ネタばれなので書けない)。

ともあれ、長女は東野圭吾の最新作、しかも直木賞受賞作を借りてきた。「直木賞ねぇ」と思ったが、せっかくなので長女が読み終えた後そのまま読ませてもらった。これが直木賞?人間を描かない東野の手法は前と変わらず、まったく面白みない。トリックというか理系ならではの部分は、なるほどとは思ったけれど、でもそのトリックに「すごい」と思わされるほどでもなく、相変わらずの感想を持った。こんなことで、警察の手を逃れられた母子がが「幸せになる」と思うのはたんなる恋愛経験のないバカ真面目(誉め言葉ではない使い方だぞぉ)な男の思い込みに過ぎない。あほといって本を捨てたくなったけど、図書館の本と・・・。

長女に感想を聞いてみたら、「超面白かった」というのでミステリー読み始めの読者には面白いんだろうなぁ。そのうちすぐ飽き足らなくなると思うけど。

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