シネコンラッシュの水戸近辺。結構マイナーな映画が地元で見られるようになってうれしい。オールフィンランドロケが気になっていた「かもめ食堂」を水戸駅南のシネコンに見に行く。
ストーリーは何てことない。でも映画に登場する小道具や料理などがとてもいい。コーヒーを入れるシーンではコーヒーの香りがたつような…。北欧の色合い、インテリアやカテラリー、歩く床のこつこつ言う音まで美味で美音で。
あきらめた夢を絵で見せてもらったような気がする。子供の頃、いったいどうしてあんなに何もできないと恐れていたんだろう。夢を持つなんて、大それたことだとどうして思っていたんだろう。私にはありえない世界と、望む前にあきらめてしまったのはどうしてだったんだろう。こんなにこんなに好きなものははっきりしていたのに。今からでも遅くないって、違う世界に飛び込んだようなこの数年間だったなぁなんて、映画を見ながら思っていた。