昨年の市長選のときに立候補予定者3名の公開討論会開催を仕掛けた仲間でちょっとした宴会をしていたその当日の茨城新聞に「常陸太田市視議会解散請求」のための署名集めを始めた人の記事が出ていた。
自分は初めて聞く名前の人だったので、宴会の中にいた公開討論会のときの中心だった人に「どんなひと?」と聞いてみた。「まじめな人のいいおじいさんなんだけど、こんなことはじめるような人には見えなかったんだよね」という。「もしかしたら、あっという間に署名集まっちゃうかもね」「…」
「…」とつけたのは、解散請求など自分たちはやりたいとは思っていなかったから。
去年市長選の公開討論会を行い、その後市長選になった。太田の町では久しぶりの市長選。しかも有力候補が3名もたった。そのときのいろいろを見聞きして、やはり選挙ってこういうことが起こるんだ、というしこりが確かに残ってしまったのを残念に思っていた。
常陸太田市が合併になって増えた市議会議員、現在76名。確かに多いだろう、経費もかかるに違いない。でも、今よその町村でも起こっている署名の集まり方の異常なスムーズさって、どこか違う気がする。
バッシングする相手を探しているとでもいうか、反論のしようのない悪者を見つけてはみんなでやっつけてしまえ…。そんな感じ。議会制民主主義の中で議員は市民の代表だよなぁ。その議員に不信任を突きつけるような解散請求は、もし行ったら市長選のときのしこり以上のものを議員と市民の間に残してしまうんじゃないだろうか?
そんな思いは市長選公開討論会を行った仲間に共通にあって、だから県内で解散請求が起こっていても、太田では起こらないだろうと、そう思っていた。(つづく)