海辺のカフカ〈上〉
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村上春樹のエルサレム賞受賞とそのスピーチのニュースを数日前TVで見た。ほんの断片だけだったが、長年の読者としては、村上春樹らしくてその日の自分のトップニュースではあった。
「卵の側にたつ」と伝えられたそのニュースは、新聞でもあまり大きな扱いにはならず、スピーチについてはいつか全文が報じられるかと待ちつつ、まったく報じられる様子もない。なんでぇ?
しょうがないので時間のできた日曜に全文がどこかで読めないかさがしてみたら、ありました。ネット社会の恩恵ってこんな時にすごいなぁ、ありがたいなぁとつくづく思います。
しあわせのかたちスピーチの全文翻訳。いろいろある全文紹介の中でいちばんと思う。
『HAARETZ』紙に掲載された村上春樹のエルサレム賞受賞スピーチ
「ダブル村上」追っかけをして久しい。新作が出ると、もったいなくて読めない…読み出すと読み終えてしまうから、って変な対応をしてしまうほど、村上春樹の紡ぐ世界が好き。今回のスピーチは、その新作を読んだ様な気分にもなった。「システムと個人」の話をいろいろな「嘘」で物語ってくれていたのだから当然かもしれない。
「しあわせのかたち」当該ブログ記事には、「卵」のモチーフは、卵がかえって鳥になり壁を越えるというメタファーを含むこと」とか、stand onの翻訳の違いとか読ませるコメントが続く。世の中のブログにはすごいものがあるもんだ。