県の社会教育委員をおおせつかって2期目。1期2年なので4年目になる。受けたときはまいづる塾の塾長だったのだけど、ずいぶん昔のことのような気がする。
今期は団塊の世代の大量退職をむかえ、社会教育でどう対処するか、という課題をいただき検討してきた2年だった。7月2日が報告書の最終検討、つまり2期目の終わりの集まりだった。「確認のため」が第一の議題と言える集まりなので、特に意見もない、というか…。というより、報告書は現場で事業に当たる人が迷ったときに戻るテキストだから、どのような事業が行われるかは、市町村の現場の職員次第なんだものなぁ。で、そのことは報告書なんかには盛り込めない。
議長が「最後にひとことどうぞ」といって順番に発言が回ってきたので「報告書は、おしいただくと言うことではなく、現場で当事者の目で報告書を読み解いてもらいたい」と、これは願いみたいなものをいわせてもらう。他にも団塊の世代の課題解決力を活かして(それを持っている人は、というカッコつきではある)コミュニティビジネスで地域活性化する提案などが盛り込まれている。恒常的に活動が続くと言う点からは「ビジネス」という考え方も大事なのはわかる。今回の報告書でも提案のひとつということになってはいる。だけど、それがいったん言葉となってまとまったときには提案のひとつではなく、すべてになってしまうのが常だから、それを恐れる。
「お金にならない、ビジネスとして成り立ちにくい分野に一般の市民・県民が財政的に支援する必要があると言う考え方を広める」ということのほうがその提案の奥にあるのだということが、どうかきちんと伝わりますように。
今期の議長は茨城大学の木村競さん、この方は議事の進め方もお上手で、なによりおっしゃっていることがいつも当事者としての見方ができていると、共感を持って聞かせていただいていた。まだお若そう、どんどんいろんな場所で活躍していただきたいと思った。副議長は、申し訳ないけど、私なんかからも「経験があさいなぁ」って思わされる人。順当に行くと、次の期は議長になるんだろうけど、次は引き受けるつもりがないので、まぁいいかって(苦笑)。
議事も終わり、事務局から最後にと言う説明を聞いてびっくり。県には(市町村も同じなんだけど)社会教育委員会議と生涯学習審議会があり、行政改革の一環としてそれを統合するんだそうだ。それぞれの委員の任期が1年ずれているので、社会教育委員を1年休会とし、来年生涯学習審議会委員の任期替えとともに兼任として委員選任するのだと言う。
初めて社会教育委員をうけたときに、生涯学習審議会との違いが?だったのを思い出した。たしか、質問もし、それらしい県の答弁もきいたはずだが納得はできなかった。でも、よるべき法律もあるわけで、委員としてはそこを問うと言う立場になく、仕方なく与えられた役目を真摯に果たすことに努めてきたつもり。それが、厳しい予算の見直しから統廃合だという。なんだ、最初に持った疑問は「あり」だったってことじゃないか。「統廃合よかったんじゃない」という思いと「それなら、昔の県の返答はなんだったんだ」という思いが交錯する。普通に一般市民の感覚をそのまま県が聞いていればもっと早くに委員会の統廃合なんてできたのにさぁ。これが「当事者の目で読み解く」ってことなんだけどなぁ。ほんと、ばっかみたい。