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かどやが!その4

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間が空いてしまってもう前に何を書いたのやら、自分でもうろ覚えで読みなおしました(苦笑)

 

かどやのアイスキャンデー、のブログを書いてたら、いろいろ感想が聞こえてきました。その中で、これは上手にかわして来たつもりだった点にツッコミがはいりました。「なぜかどやではなくまんしゅうやご贔屓だったか」問題(問題なのね・笑)

え~、なんともうしましょうか、当時の子供のことですのでご容赦頂きたいし、あくまでも好みだからねぇ…つまり、かどやは私ら子供にとって、セカンドチョイスのお店だったってことなんですね(あ~、言っちまったよ、ついに)。まんしゅう屋のアイスは美味しかったし、キャンデーも色が濃かった(色が濃いと美味しいって感じでしょう?実際味が良かった記憶なんです)!その点を当時を知ってる◯◯から突っ込まれました(笑)そうです、簡単にいうとまんしゅうやのアイスが美味しかった。

で、前回の続きに戻ります。

かどやの店内、例のカレンダーよりも表がわに墨跡豊かに「アイスキャンデー 50円也」「あずき 60円」「アイスクリーム 100円」「ソフトクリーム200円」と縦書きのお品書きに書いて貼りだしてありました。

大人になって、アイスの大人買いができるようになると、いつもキャンデー20本アイス10個などとまとめ買いしてましたね。

 

「キャンデー20本とアイスクリーム10個ください。あとソフトクリームね」
「はいはい、小豆も入れますか?」
「入れてください」
「お父さん、アイス10個」
とおばさんから声がかかると白い前掛けをした(渡る世間~のTVのおじさんみたいな白いエプロン)おじさんが手早くアイスを作ります。おばさんはキャンデーを数えて、白い紙袋にいれ、更に新聞紙で(ここ大事)くるくる包んで、キャンデーの入っていた冷凍庫に一旦保管。

その間、おじさんはソフトクリームを作ってくれて、それを舐めながらおじさんのアイスを作る手さばきを見ている。

おじさんは、アルマイトのお盆(ここも大事・冒頭の写真参照よ)にモナカの皮を10数個並べます。モナカの皮は昔の駄菓子屋さんみたいなアルミの蓋のかぶさった大きな瓶に入ってた。で、冷凍庫からディッシャーでアイスを掬い、木のヘラで平らに均してはモナカの皮にカシャンと乗せていきます。思えば、アイスディッシャーなんてものを最初に目にしたのもここだな。まんしゅうやではアイスを作る場面は見た記憶がない。

10個ディッシャーでアイスを皮に乗せると、モナカの皮で蓋をして、こちらもやっぱり紙袋に入れた後、新聞紙でくるくるし、アイスキャンデーと一緒にレジ袋に入れて渡してくれます。「新聞紙ってえらい、ちょっとの時間なら、溶けずに持ち帰れるのは新聞紙だから」っておばさんが言ってた。

かどやに通い始めて、しばらくはなんだか罪悪感があったんだよね。もともとおなじみではないのにこっちに買いに来てって思われないだろうかとか、変なこと考えてたんだねぇ。おとなになってからは一番若いおばさんとは仲良しになって随分通ったなぁ。

 

で、ある日、驚きの事実を告げられる。アイスキャンデーをやめてアイスクリームとソフトクリームだけになっちゃうって。そのおばさんにどうしてやめちゃうんですかって、思わず聞いちゃったですよ。おばさん「キャンデーの液をいれて冷やす道具が壊れちゃって。新しいの欲しくてももうつくってないんだって」。真鍮製の試験官状の筒が6個か8個入り口あたりでつながってる感じ?の型が穴が空いてしまったとか。穴が空くほど使ったんだね。

 

日本の文化とか、かろうじて残っている工芸品とかは、それを作る人はまだまだ残るんだけど、周辺の道具を作る人が先にいなくなっちゃって道具がなくなっていくという順番でなくなっていくんですよね、なんでも。アイスキャンデーもそうだったんだ!

 

夫は金属部品を作る工場をやっているので、夫に「真鍮かステンレスで作れない?」って聞いちゃいましたよ。ショックだったから。夫曰く「ものすごく高くなっちゃうよ」う~ん(泣)

 

アイスだけになっても通いましたが、やはり花はキャンデーでしたねぇ。そしてある夏、かどやにアイスを買いに行ったら、雨戸がしまったまま!が~ん!全部やめちゃったんだ(大泣)おばちゃんが亡くなっちゃったんだろうか、そういえばおじちゃんは数年前から姿見なかったしなぁ、いろいろ想いがめぐりました。50年以上親しんだアイスキャンデーのお店かどや、今でも実家によって旧国道経由で帰るとき、そこを通ると、雨戸が閉まったままの佇まいが目に入り、胸がキュンとなっていたのでしたが、このたび何やらリニューアル。恐ろしくてリニューアル後は傍を通ってません。

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